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実現が期待される浜松三ヶ日・豊橋道路を解説

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浜松三ヶ日・豊橋道路について解説
東三河、遠州地域が待ち望む南北軸

 


解説

 東三河、遠州両地域の新たな道路にする「浜松三ヶ日・豊橋道路(仮称)」が、実現に向け歩を進めています。南北軸が希薄な両地域の経済や農業、観光、防災などに果たす役割は大きく、地域から熱い期待が寄せられています。

 同道路は地域発案の路線で、東三河と遠州の行政、経済団体でつくる浜松三ヶ日・豊橋道路建設促進期成同盟会(会長・神野吾郎豊橋商工会議所会頭)が国などに建設への要望などを続けています。

三つのルート案

 浜松市の東名高速道路三ヶ日ジャンクションと三河港を起終点とし、今年6月、三つのルート案が示されました。現在、豊橋、田原両市などに広がる三河港から最寄りの高速道路インターチェンジ(IC)までは、渋滞などにより到着時間が読めず、最短でも30分かかるとされています。同港から高速道路ICまでのアクセス性は、国内の主な港湾と比較しても最も劣っています。

東三河の海の玄関口、三河港。自動車の輸入が金額、台数とも全国一

 また、地震や津波で既存の道路が通れなくなる恐れがあるほか、豊橋・三河湾地域と新城・設楽地域、西北遠地域、観光地間を円滑につなぐ道路がなく、移動しにくいことや、生活道路への大型車両流入による危険が課題となっていて、浜松三ヶ日・豊橋道路の早期実現が待たれています。

東名三ヶ日ジャンクション。新東名、三遠南信道路につながる

 同道路は、事業化に先立つ計画段階評価が進められています。着工の時期は決まっていません。

公表された浜松三ヶ日・豊橋道路(仮称)の三つのルート案(中部地方整備局発表資料より)

ルート案は
①豊橋市街地(豊橋市)と二川市街地(同)の中間を通る「西側ルート」(延長約26㌔、事業費約3000億円~3600億円)
②新所原市街地(湖西市)の東側を通る「東側ルート」(約29㌔、約3100億円~3700億円)
③新所原市街地の東側を通過し、一部国道23号を拡幅する「国道23号を拡幅するルート」(約31㌔、約2700億円~3200億円)
ーの三つです。

住民、道路利用者らからアンケート実施

 国土交通省中部地方整備局は、ルート案を比較、検討する際に重要と考えられる点などについて、周辺地域の住民、道路利用者らからアンケートを実施し、11月6日まで回答を受け付けました。

 豊橋市、田原市、豊川市、新城市、浜松市(北区・西区)、湖西市の無作為抽出した住民に調査票を郵送したほか、各市・区役所などへ設置のアンケート調査票やホームページ(HP)からも回答できるようにしていました。

豊橋市役所に設置されていたアンケート回答用紙の投かんボックス

 詳細は、国交省中部地方整備局名四国道事務所の下記HPへ。

アンケート概要 国交省中部地方整備局名四国道事務所HP
https://www.cbr.mlit.go.jp/meishi/cms/news/logs/20200903103950/20200903103950.pdf
アンケート(同HP外部リンク)
https://www.net-research.jp/airs/exec/smartRsAction.do?rid=1043882&k=e69de1b7a7&CLID=4

 

 

 

 6月のルート案発表時、豊橋市の佐原光一市長、湖西市の影山剛士市長、高速道路ICが遠く、期待を寄せている田原市の山下政良市長が、それぞれコメントを公表しています。

佐原市長
このたび、「社会資本整備審議会 道路分科会中部地方小委員会」にて、浜松三ヶ日・豊橋道路(仮称)のルート帯が3案示されたことは、事業の早期実現に向け大きな前進と喜びを感じております。
浜松三ヶ日・豊橋道路(仮称)は、国内トップの自動車港湾としての三河港、自動車関連を核とするモノづくり産業、全国屈指の農業といった地域産業の振興に資するとともに、高速IC利用交通の分離による歩行者・自転車の安全向上や、地域防災力を高め大規模災害等への備えとなる命の道として、非常に重要な路線であります。
私たち東三河の地域は、浜松三ヶ日・豊橋道路(仮称)に大きな期待を寄せており、豊橋市としても、経済界をはじめ、地元企業や議会など地域一丸となって要望活動を実施してきたところであります。
引き続き次のステージである「概略ルート・構造の決定」に向け、愛知県をはじめとする関係自治体や地元企業などとより一層連携を強化して、早期実現に向けた活動に積極的に取り組んでいきます。

山下市長
このたび、社会資本整備審議会道路分科会中部地方小委員会にて「浜松三ヶ日・豊橋道路(仮称)」のルート帯が3案示されました。
本道路は、地域産業および観光の振興に資するとともに、災害時のネットワークを構築する非常に重要な道路であり、ルート帯の案が示され計画が一歩前進したことを喜ばしく感じています。本市としても早期実現が図られることを強く期待するとともに、引き続き関係自治体と連携し、国・県とも協力しながら、一日も早い浜松三ヶ日・豊橋道路(仮称)の実現に向けて取り組んでまいります。

影山市長
ルート帯案が示され、計画段階評価が着実に進んでいることに感謝します。本路線は、物流・防災など地域活性化のため重要な道路であり、早期実現に向け、引き続き国や関係団体と連携しながら取り組んでいきたい。

 

休耕地ハッピープロジェクト