自動車輸入28年連続全国一の愛知県・三河港、コロナで輸入額は11年ぶりに減少
名古屋税関豊橋税関支署が発表した2020(令和2)年の貿易概況(速報)によると、三河港が自動車輸入の金額、台数とも28年連続で全国一となり、国際自動車港湾を堅持しました。ただ、同港の輸入額はリーマンショックの影響を受けた09年以来、11年ぶりに前年より減少しました。新型コロナウイルスが響いたということです。
自動車の輸入は金額、台数とも約20%減
自動車の輸入は、金額が21・2%減の5722億8800万円、台数は20・7%減の16万933台でした。自動車は、三河港の輸入全体の87・6%を占めています。
主要品の自動車が減り、三河港の輸入額は前年比21%減の6530億7400万円で11年ぶりの減少となりました。
ほかに鉄鋼が減少し、果実は金額で20・2%増の69億800万円、数量で38・8%増の3万3874・81㌧でした。
輸入国はドイツが最多
輸入の国別では、ドイツが最も多く、自動車などが減り、金額で40・7%減少。自動車が主要品目になっているイタリア、アメリカ、オーストリアも減り、スペインが増加しました。
自動車の輸出は減少
三河港の輸出は2年連続の減少で、前年比19・1%減の2兆580億2800万円。
このうち自動車は、金額が2年連続の減少で19・3%減の1兆9567億1100万円、台数は20・4%減の75万3494台でした。
ほかに鉄鋼などが増加し、「その他の化学製品」などが減りました。
輸出の国別では、アメリカが最も多く、次いでカナダ、メキシコの順。アメリカは自動車などが減り、カナダも減少、メキシコは増えました。カナダ、メキシコとも主要品目は自動車です。
輸出額から輸入額を差し引いた三河港の貿易収支は、1兆4049億5400万円の輸出超過でした。