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スロータウン映画祭トークショー佐藤浩市

佐藤浩市がスロータウン映画祭のオープニングに登場、豊橋ロケの思い出語る

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豊橋で佐藤浩市さんがトーク
スロータウン映画祭オープニング

 


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 19回目となる「とよはしまちなかスロータウン映画祭」(実行委員会主催)のオープニングイベントとして、俳優の佐藤浩市さんが1月31日、豊橋市の穂の国とよはし芸術劇場プラットでトークショーを行いました。仕事で何度か来ている豊橋の印象のほか、40年にわたる俳優人生、映画界の今後などを率直に語りました。記念撮影にも応じ、壇上で手を振る気さくな佐藤さん。来場した人たちを喜ばせていました。

 この日は、豊橋がロケ地になった「陽気なギャングが地球を回す」(2006年)、北海道を舞台にした「愛を積むひと」(2015年)の出演映画2本が上映され、その後に登壇しました。

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豊橋でロケは温かかった

手を振り、来場者に応える佐藤さん=プラットで

 ロケなどで縁のある豊橋について、2014年に放送されたテレビドラマ「LEADERSリーダーズ」のときには「ロケ先では温かく迎えていただいた」と振り返り、「撮影後は一杯が多く、杯を重ねた」と豊橋駅西口の店舗に通っていたことも紹介していました。

デビュー作は「青春の門」 若山さんから厳しく指導

俳優人生40年を振り返り、デビュー作の思い出などを語る佐藤さん=プラットで

 デビュー作は映画「青春の門」で、出演していた故・若山富三郎さんとのエピソードを披露。「ものすごく厳しく接していただいた。そこには愛情があり、連ちゃん(三國連太郎)の息子ということもあって形にしてやらないと、という思いもあったのでは」と語りました。
 再び共演した際には「『あいつ、役者になったな』と(若山さんの)弟子におっしゃっていたと聞き、より研さんを積まなければという励みになりました」と当時の気持ちを明かしました。

父・三國さん、長男・寛一郎さんへの思い

 2013年に他界した名優の父・三國さんに関しては、映画「美味しんぼ」などで共演したが「がっつりやったのは、この1本。もっとやっておけばよかった」と話していました。

 映画「一度も撃ってません」で共演した長男で俳優の寛一郎さんについても、触れました。毎朝、仏壇に線香をあげるとき「成長できる作品に出会うことを頼む、おやじ」と言っているそうで、親心を吐露しました。
 自身の俳優人生40年を踏まえて「どの世界も同じだが、出会いが大切で、自分に欠けていた何かを補ってくれる作品、脚本との出会いがあった。出会いの運から見放されると成長が止まってしまう」。そして「何をやっていても、誰かが見てくれている。それが次の出会いにつながる」と付け加えました。

映画の現在、そして今後

映画界の現在、未来にも触れた佐藤さん=プラットで

 直近の映画出演作は「サイレント・トーキョー」。昨年12月の公開に合わせ、多くのテレビ番組に出演しました。「時代ですよね。バラエティー番組に出るのは必須になってきました」と笑っていました。
 このように映画を取り巻く環境が変わったことについて「自宅で映画を見られるようになった。それ以前は封切りとリバイバルだけで、映画の希少性がなくなった」。また「テレビの大御所演出家は『なにくそ映画』の気概でテレビドラマを作っていたが、今はテレビ局が映画を作り、ボーダーレス。いいことの反面、映画に負けるなの気概がなくなり、功罪がある」との考えを述べていました。

 今後の映画に関しては「映画じゃなければできないものを」と期待を込めて話しました。

最後にメッセージも

 世界がコロナ禍にある中、最後にメッセージとして「大人としての生き方の責任が問われる時代。この時期を越えたあと、この国が、みんながどのように生活を取り戻し、責任を持った生き方をするか。みんなで一生懸命歩いて、この山を越えていきましょう」と呼び掛けました。

入場料と協賛金で続く豊橋のスロータウン映画祭 

 会場は、新型コロナウイルス感染拡大による緊急事態宣言を受け、例年より少ない550人の来場となりました。

 スロータウン映画祭は、入場料と地元企業の協賛金で続けられています。
 今年は2月6日から21日の週末にかけて、新旧15作品がプラットで上映されます。ただ、同宣言の動向などにより、変更の可能性もあり、最新情報は映画祭ホームページなで発表されます。

トークショー後、退出時の密を避けるため上映された豊橋伝統の手筒花火の映像=プラットで

 

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