愛知県豊橋市で康本雅子が制作したダンス公演「全自動煩脳ずいずい図」がプラットに凱旋
Mr.Childrenの「箒星」や一青窈の「指切り」などのミュージックビデオで振り付けを担当したダンサー康本雅子が愛知県豊橋市に滞在し、制作したダンスの公演「全自動煩脳ずいずい図」が2023年8月5、6の両日、同市穂の国とよはし芸術劇場プラット・アートスペースで行われる。現在チケット発売中で、当日券も販売する。
豊橋に滞在して制作
公演は、豊橋市と公益財団法人豊橋文化振興財団が行う豊橋アーティスト・イン・レジデンス「ダンス・レジデンス」の事業として康本雅子が、2019年7月1日〜8日に豊橋で制作。振り付けを康本雅子が担当し、オオルタイチが音楽提供した。20年2月にロームシアター京都(京都)で初演し、シアタートラム(東京)、北九州芸術劇場(福岡)にて上演。新型コロナウイルス禍にもかかわらず1000人を超える動員を記録した。自身の代表作として高い評価を得たこの公演をリクリエイションし、今回、豊橋で初披露する。
康本雅子は1999年から、ダンサーとしての活動を開始し、国内外での作品上演のほか、演劇、音楽、映像、ファッション界など、多岐にわたるジャンルで活躍してきた。同公演はこれまで、ソロやデュオでの作品発表の多かった康本雅子が久しぶりに挑戦した100分にも及ぶ群舞作品。19年の豊橋滞在の最後には作品試演会を開き、時にグロテクスにもエロティックにも映る作品に見学者は驚いたという。
プラットのダンス・レジデンスとは
「ダンス・レジデンス」は、国内外で活躍するアーティストに創作や稽古の場、滞在施設を提供する事業で、17年度にプラットが開始した。アーティストは創作だけに集中することができる他、触れたことのない歴史や文化の街での暮らしが刺激となり、作品に反映されることもある。豊橋市民にとっても、アーティストとの交流やアーティストの目を通じて再発見される豊橋の魅力を知る機会になっている。
ここにこでは性教育ワークショップも開催
公演に先立ち、6月には、豊橋市こども未来館「ここにこ」で親子対象の「マジな性教育マジか」という性教育ワークショップを実施。また、8月2日には、視覚と聴覚に障害のある子どもたちを対象にしたダンスのワークショップも行い、体一つで誰もが楽しめるダンスを通じて、自らの考えや感性を市民とシェアする取り組みも行う。
公演ホームページによると、「本作では『ダンスの原点を見つめ直し、身体を見る感受性を取り戻す』ことを目標に、ダンスを何かを表現するための手段として用いるのではなく、各ダンサーの個性を最大限に活かした緻密な振り付けを限界まで踊りきった先にある、意味や記号を超えた身体=より生々しい、ピュアな身体を提示することを目指す。頭だけではなく『全身でダンスを観る感覚』を観客の中に呼び覚まし、その想像力を解き放つ異彩のダンスに、ぜひご期待ください」と呼びかけている。
当日券もプラットで販売
開演は両日とも午後2時半。全席自由席で、チケットは一般3500円、25歳以下1700円、高校生以下1000円。未就学児入場不可。チケットの取り扱いは、オンラインやプラットチケットセンター窓口、電話0532-39-3090(休館日を除く10:00~19:00)などで受け付けている。
また当日券は、両日午前10時からプラットチケットセンター窓口、同11時からはプラットチケットセンター電話でも予約を受け付ける。さらに午後1時半からはアートスペースでも当日券を販売する。支払いは現金のみ。