田原市に障害児支援の拠点・あおぞら園が開所、発達に課題がある子どもの専門的支援行う
田原市に障害児支援の拠点・あおぞら園が開所
愛知県田原市に障害児支援の中核を担う市の施設「児童発達支援センター(愛称あおぞら園)」が2021(令和3)年4月に開所しました。センターが置かれるのは、大久保町の旧南部保育園で、障害や発達に課題のある子どもの相談や専門的な支援を行なっていきます。これまで市外の施設に通わざるを得なかった重度の障害のある未就学児童も、看護師が常駐することで受け入れ可能に。地域の子どもは地域で育てるという方針を掲げる田原市の新たな子育て支援施策として注目です。
重度の障害のある子どもから発達がゆるやかな子どもまで、広く専門的に切れ目ない支援をするためにこれまであった「あおぞら園」の機能を拡充しました。
専門性を高めた事業を行う本館を旧南部保育園に、改修工事のために昨年度臨時で「あおぞら園」を置いていた浦町の旧北部保育園を分館として活用していきます。
主な事業は児童発達支援、保育所等訪問支援、相談支援
2才半~就学前の子どもを対象にした児童発達支援事業は、個別にそれぞれの支援計画を作成し、日常生活での基本的な動作や指導、集団生活への適応訓練、専門的な個別訓練を提供します。週5日間の通園も可能で、定員は1日18人。単独でも親子での通園もできます。
児童発達支援事業
定員 1日18人
対象 2歳半〜就学前
利用料 児童福祉法に基づく給付費の1割(所得に応じて上限額が設定されています)
※満3歳になった日以降の4月1日からは無償になります
食事 給食センターの給食を提供(給食費を徴収します)
保育所等訪問支援事業では、落ち着きがない、コミュニケーションが苦手、文字の読み書きが苦手など、発達に課題のある18歳までの子どもが通う園や学校を支援員が直接訪ねて、集団生活しやすいように支えます。教員OBも指導員として配置し、学校とのスムーズな連携を図っていきます。
保育所等訪問支援事業
対象 保育園や認定こども園、学校などで集団生活を送る子ども
利用料 児童福祉法に基づく給付費の1割(所得に応じて上限額が設定されています)
相談支援事業は、18歳までの子どもの発達に関する相談、必要な情報の提供や助言、福祉サービスの利用援助などを行なっていきます。
相談支援事業
対象 18歳までの子どもとその家族
利用料 無料
センターには保育士や社会福祉士、臨床心理士らを配置。さらに、言語聴覚士や作業療法士、理学療法士の助けも得ることができます。
4月9日にあった開所式では、山下政良市長や施設スタッフ、地域住民らが門出を祝福。山下市長は「あらゆる子どもの支援がこれからも必要になる。温かい目で見守ってください」と呼び掛けました。
12日から子どもたちの受け入れや相談業務を始めます。児童発達支援事業と保育所等訪問支援事業を利用するには市が発行する受給者証が必要になるため、「まずは相談を」と呼びかけています。
田原市児童発達支援センターあおぞら園
住所 愛知県田原市大久保町大新田140-1(旧南部保育園)
問い合わせ先 0531-22-0256
開園日 月曜日〜金曜日(祝日および12月29日〜1月3日を除く)
開園時間 午前8時30分〜午後5時