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農業と食

田原市のトマト生産者がクラファン、コロナに立ち向かう医療従事者へミニトマトを届けよう!  

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 新型コロナウイルスに立ち向かっている医療従事者に感謝の気持ちとミニトマトを届けようと、愛知県田原市のミニトマト農家「渥美半島とまとランド」の小川浩康さん(32)が、ミニトマト代と送料に充てる支援金を体験型クラウドファンディング(ⅭF)サイトの「Zenes(ゼネス)」で募集しています。50万円を目標金額に2月10日までです。
 新型コロナウイルス禍では、飲食店が休業した影響で農産物も販路を失いました。愛情を込めて作った作物を廃棄するしかないと諦めかけていた矢先、野菜を購入する動きが広がり、「農家を助けようと立ち上がった人たちに救われた」と言います。 

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農家が恩返しをする番

協力を呼び掛けている小川浩康さん(提供)

 「今度は農家が恩返しをする番」。誰に恩返しをするかと考えたとき、小川さんは「ずっと最前線でコロナに立ち向かってきた医療従事者の人たちに他ならない」と思ったそうです。
 そこで、栄養が豊富で、忙しい医療現場でもすぐにつまんで食べられるミニトマトをこれまでに2度、医療従事者に送っていますが、6軒の農家が自己負担で提供することで成り立っていました。
 小川さんは「このままでは長続きしない」と、今回はⅭFを計画。支援者がリターンのミニトマトを購入するごとに、医療現場にも届けるという内容で実施しています。支援した人にも小川さんが作るミニトマト「あつみちゃんトマト」を届けられ、医療従事者にもメッセージを添えて送ることができます。
 「これなら、もっと大きなうねりを生み出せるのでは」と考えた小川さん。「1人でも多くの人に参加していただき、感謝を伝えつつ、ミニトマトを楽しんでもらえたら」と協力を呼び掛けています。
 リターンは、支援金によって少し異なりますが「あつみちゃんトマト」のほか、お礼メール、オンラインストア割引クーポンです。

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あつみちゃんトマトとは?

 小川さんが作るミニトマトは、皮が薄くてジューシーで、濃厚な旨味があるのが特徴です。
 2021年には、「あつみちゃんトマト」と、山形県内の鮮魚店とコラボした商品パエリアが、東京で開催された「にっぽんの宝物JAPANグランプリ」の肉・海産物調理/加工部門で最高賞のグランプリを獲得。あつみちゃんトマトの特徴が料理にマッチしました。
 サラダなどだけでなく、料理の食材としても使える「あつみちゃんトマト」は、最強素材部門の特別賞にも輝きました。
 にっぽんの宝物JAPANグランプリは、各地の食品、工芸品を世界レベルの商品に育てる趣旨で開催されています。

「にっぽんの宝物JAPANグランプリ」の最高賞受賞を田原市長に報告した小川さん

渥美半島の知名度アップのため命名

 小川さんは大学卒業後、家業の農家を継ぐつもりはなく、農業関連の会社に就職。ところが、営業で農家と接しているうちに「自分でやってみたい」という気持ちが沸き起こりました。
 26歳の時に就農し、キクの生産からミニトマトに転換しました。「ミニトマトは、やり方次第で収量が増やせられ、上限がない。自分次第なんです」と、ミニトマト栽培の魅力を話し、生育環境や土、旨味成分などにこだわって育てています。小川さんの旺盛なチャレンジ精神の発揮です。
 「あつみちゃんトマト」という名前にも、熱い思いがこもります。
 「渥美半島」の「あつみ」からの命名です。小川さんは「これほど農業が盛んなのに渥美半島が世間に知られていないのが悔しい。自分のトマトの名前が知られれば、自然と渥美の名が広がります」と話しています。

 クラウドファンディングの詳細はゼネス(https://www.zenes.jp)へ。

 

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