愛大生が映像とパフォーマンスで街の記憶に潜る公演「記憶潜水」、豊橋市のプラットで
愛知大学文学部の学生たちが豊橋の歴史やそこに暮らす人々の思いを取材したドキュメンタリー映像を制作し、11月14日、豊橋市西小田原町の穂の国とよはし芸術劇場プラットで上映する。クラフトビールを介してまちを見つめる醸造家や、伝統文化・手筒花火を受け継ぐ揚げ手の思いなどを4本の短編映像と共に、演奏や朗読などのパフォーマンスを交えた公演「記憶潜水」として届ける。
豊橋市町畑町にキャンパスを構える文学部の現代文化コースメディア芸術専攻3年生17人が、ゼミ活動の一環で手がけた。学生たちは「写真を通してよみがえる感情や、記憶を想い起こす」ことをコンセプトに今年6月から市内を取材した。
【関連記事】
・高校生がプロと創る演劇「ミライハ」プラットで上演
・建物の終わり方を考えるアートイベント「おみおくり会」水上ビルで開催
作品の一つ、「注がれる想い/本が奏でる繋がり」は、前半、「道の駅とよはし」の副駅長とクラフトビール醸造家がビールを通したまちへの思いを語り、後半には図書館の司書が思い入れのある本を写真と共に紹介する。
他にも、豊橋総合動植物公園(のんほいパーク)の飼育員や元獣医師、さらには長年通う来園者らの目を通して動物との時間を描いた作品や、貴重な能狂言面、装束を保管する魚町の歴史を老舗佃煮店「濱金商店」の店主の思いと共に伝えたものがあり、手筒花火の揚げ手である豊橋祇園祭奉賛会の酒井数美会長も幼少期の記憶を辿り家族への思いを語る。
学生たちは「豊橋の過去と今、そして、このまちに生きる人々の思いを知ることができた」と言う。
公演では、計三つのスクリーンを使い、正面でメインの短編ドキュメンタリー映像を、左右には関連する画像や映像を映す。映像には日本語字幕、朗読などの実演部分のセリフや言葉には手話通訳がつき、鑑賞サポートも入る。
上映会は午前11時と午後3時の2回で約90分を予定。入場料無料。事前予約制だが、席に余裕がある場合に限り、当日入場を受け付ける。
予約はGoogle フォーム、またはメール(aichimedia.kiokusensui2021@gmail.com)で受け付ける。メールの場合は、①氏名(フリガナ) ②来場人数③希望の時間帯④連絡先電話番号。車いすなどサポートが必要な場合、その旨を記載する。