田原市福江中の生徒たちがつるし飾りの色ぬり、来年2月のイベントを彩る
田原市の清田・福江校区で毎年2~3月に行われるイベント「福江*つるし飾りロード」を彩るつるし飾りの色塗りが11月14日、地元の市立福江中学校で開かれた。
制作したのは、同中のボランティア団体「ドリームの会」の生徒67人。飾りは地域住民の指導のもと、7月に紙粘土で手作りしたもので、80㌢ほどのひもには、「福を招く」という意味のダルマや、足が丈夫になるように「草履」、さらに田原市が日本一の産地である花、生産が盛んなトマトやキャベツなどの農産物などが5~6個連なる。
アニメキャラクターを形どった個性的な飾りもあり、生徒たちは一つひとつ丁寧にアクリル絵具を塗り重ねていった。
渥美半島らしい花とウミガメ、その2つをつなぐ水滴をモチーフにした3年の女子生徒(14)は「渥美の魅力を伝えたいと思って作りました」と話していた。
色を塗ったつるし飾りは乾燥後、清田・福江校区まちづくり推進協議会がニスで仕上げる。
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沿道に置く草花、ピンクパンサーも育てる
「福江*つるし飾りロード」に向け、11月13日には、市立福江中学校の園芸部員らが沿道へ置くプランターに花の苗を植えた。鮮やかなピンク色とボリュームで見栄えのする花「シレネ・ピンクパンサー」を初めて採用し、部員たちが来年2月中旬まで校内で生育する。
中学から園芸部とボランティア「ドリームの会」の生徒12人、つるし飾りロードを実施している清田・福江校区まちづくり推進協議会から9人が参加した。
苗は約1000個。会員方のピンクパンサーから採った種を協議会がまき、発芽させた苗を園芸部と協議会で分担して育てていた。
学校に集まった生徒と会員は苗をポットから出し、プランター200個に植えていった。最後に水をかけて作業を終えた。
現在、園芸部員が水やりなど世話をしている。
つるし飾りロードが行われる時期、福江地区の免々田川沿いには、河津桜と菜の花が咲き誇る。河津桜の花の色に似たピンク色で、地域の統一感を出そうと、協議会の発案で「シレネ・ピンクパンサー」を植えることになった。民家でも目にするようになった花で、評判もいいという。
部員の2年早野旭登さんは「大きくなって花が咲き、来た人たちがきれいだと思ってくれると、うれしい」と話し、早春の開花を楽しみにしていた。
つるし飾りロードは、にぎわい創出を目的に清田・福江校区まちづくり推進協議会が実施。2013年度から始まり、今年度で9回目。地元の保育園児や小・中学生、高校生が手作りしたつるし飾り、一輪挿しなどが、メイン会場のショッピングセンターレイや免々田川周辺の店舗、民家の軒先を彩り、観光客をもてなす。