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花畑でSDGs

「渥美半島ミツバチ花畑プロジェクト」が始動、花を活用して産業発展、環境維持を目指す

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「渥美半島ミツバチ花畑プロジェクト」が始動

 


 田原市で農業、観光などの関係者による「渥美半島ミツバチ花畑プロジェクト」が始動しました。第1弾はヒマワリ畑の整備です。

 プロジェクトは、渥美半島の自然環境を守りながら地域の産業を発展させる目的です。生産や景観の面で半島が誇る花に着目し、活動を展開。地域の資源になっている花を農業、観光、環境に生かし、「花半島」を目指そうという取り組みです。
 立ち上げたのは、まちづくり会社(第三セクター)「あつまるタウン田原」の石黒功専務をリーダーに、渥美半島観光ビューロー、NPO法人菜の花エコネットワーク、渥美郡養蜂組合などの関係者です。

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新たにヒマワリ畑を整備

 渥美半島は、全国でも指折りの農業地帯で農業が主産業。花の栽培も盛んで、観光では冬、春に菜の花などが咲き「花のまち」で知られます。ただ、夏場は花が少ないため、プロジェクトでは新たにヒマワリ畑を作ることを計画しました。
 一年を通して花が楽しめるようになります。観光面だけでなく、一年中、花があれば、果実を実らせるための受粉に欠かせないミツバチの生育環境にもよく、農業、環境にも役立ちます。

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昨年試験的に植え、咲いたヒマワリ(プロジェクト事務局提供)

 

場所は伊良湖岬に近い「菜の花ガーデン」

 ヒマワリ畑は、冬場に一面菜の花が咲き誇る堀切町の「菜の花ガーデン」がメインです。5月26日、プロジェクトに参画している農業支援のベンチャー、アグリトリオのメンバー、障害者らが苗を定植しました。 
 植えた苗も注目です。一つの茎から数十の小ぶりの花が連続的に咲き、約1カ月楽しめる品種「サンフィニティ」。計画する広さ約1㌶のうち約0・7㌶に植えました。生育過程で余分な葉を摘み取ることで、花数が増えるそうです。残り0・3㌶は「サンマリノ」というヒマワリの種をまきました。

5月下旬に行われたヒマワリ「サンフィニティ」の苗植え=田原市堀切町で

 

今後は養蜂家と連携予定

 世界的にはミツバチの減少が問題となっていることもあり、今後、養蜂家と連携した活動も実施していく予定です。年間を通して花のある環境が整い、ミツバチが増えれば、生態系の維持、多様性につながります。
 リーダーの石黒さんは「若者らにミツバチの生態を知ってもらったり、プロジェクトに関わったりする活動も考えたい」と話しています。田原市内には、農業高校や観光関連を学ぶ高校、福祉の学校、特別支援学校の分教室などもあり、プロジェクトとさまざまな形で関わりが持てそうです。

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